ハイキング同好会

   

山中渓(やまなかだに)から雲山峰(うんざんぽう)へ

2017年4月6日(木)

小学生を含め6人で1年ぶりのハイキングです。

山中渓は隠れた桜の名所と言われています。今年は例年に比べ桜の開花が遅れているのでちょうど見頃と期待して、JR阪和線の山中渓の駅に降り立ったのですが、ちょっと寂しい開花状態でした。暖冬の影響か桜前線は東京から南へと進み調子が狂っている様子。熊野街道の宿場町として知られた谷間にある鄙びた駅ですが、周りを見ている余裕もなく、早速出発。

民家の間をいくとハイキングコースの標識があり、しばらくすると急な山道に入ります。ひさしぶりの山登りでハアハア喘ぎながらのぼること約1時間。稜線上の三叉路に出ます。右に曲がり、展望台に寄って行きます。大阪湾が眼前にあり、手前りんくうタウン、空港への橋、浮かぶ関西空港が見えます。飛行機の発着もみえます。いい風が吹いています。海の見える眺めに疲れもやわらぎます。

展望台から引き返して、雲山峰を目指します。が、ここから四ノ谷山を通り過ぎ、長い長い稜線歩きが始まります。10時15分に歩き出して、もう昼すぎです。雑木林のなかですが、風のとおる山道で昼食をとります。

雑木林を抜けると、小松のはえた砂岩層のゆるやかな起伏を上がったり下ったり、この様子がアルプスの縦走を思わせると、このあたり紀泉アルプスと呼ばれています。

やっと急登を登りきったところが雲山峰の頂上(490m)です。頂上に雨の神を祭るところから雨ガ森ともいわれていて、雨乞いの行われた石祠があります。少しは開けたところですが、なんとも地味な頂上でさっさと通り過ぎました。

山頂からなだらかな尾根道を気持ちよく歩いていくと、青少年の森に到着。ここは、このコース一の絶景ポイントです。展望台にはベンチや案内板もあります。もうこの辺りは和歌山県で、土日や休みの日には和歌山側から登ってくるハイカーで賑わうことでしょうが、今日はほとんどひとけがありません。高野の山々、和泉の峰々、きらきら輝く紀ノ川や和歌山市、和歌山港などが見渡せます。大パノラマを独り占めという感じです。

ゆっくりしたいところですが、ここまで思いのほか時間がかかり、帰りの時間や、またポツリポツリとくる空模様も気になります。ここからは一路、JR六十谷(むそた)駅をめざして、薄暗い谷道をアップダウンを繰り返しながら黙々とすすみます。

夕方6時ごろやっと駅につづくアスファルト道にでてきました。駅前には一服する喫茶店もなく、雨足も強くなり、皆早々に電車に乗り込みました。歩く距離は長いですが、アップダウンもほど良く、海、山、川の景色を楽しみながら、縦走気分を味わえる良いコースです。                (T記)